篠宮龍三.オフィシャルブログ One Ocean〜海はひとつ!

2013.05.31 Friday

カリビアンカップ2013終了!

 





カリビアンカップ後半戦もかなり濃厚で波瀾万丈な試合模様でした。

後半1日目。大好きなコンスタントでエントリーし90m成功。やっぱりコンスタントは最高に気持ちいいですね。これぞフリーダイビング!ノーフィンからスイッチすると楽すぎるくらい楽チンに感じてしまいます。帰りは出来るだけゆっくりとカリビアンブルーを堪能しながら浮上してきました。


そして後半2日目、フリーイマージョンでエントリーし、85mクリア。二年前のギリシャでの失敗から初めてのフリーイマージョンでの試合エントリーだったのでベストから思いっきり数字を減らしてよい感触を取り戻す事を念頭に置いて潜りました。試合でのポカは試合でしか取り戻せない。数字はともかく実戦でいいイメージを取り戻せたのは良かったですね。タイムは3:22とロングダイブとなりましたが、まだ余裕がありました。自信につながります。またやってみようかな。。。


ここまで久しぶりになんとか3種目をクリアして、残すは最終日。あと5ポイント前後で総合3位に浮上出来そうだったので、また得意のコンスタントでエントリーする事に。100m申告したい欲をおさえて96m申告。これならメイク出来るだろうと踏んでいたのですが、前日夜半から急にサンダーストームがやってきて、海は大しけ。当日朝もおそらくこれは大会キャンセルだろうなと思いながら準備だけはしていました。しけのためセッティングに時間がかかっているようで80分のディレイ。この日だけはアンカーを外し、ドリフトでの開催に。またどんどん風で沖合に流されていたので、風の影響をモロに受ける事に。また波も2mほどまで上がってきました。風は10mくらい。アンカーを打っていないので大型のカタマランも小型のピストンボードも微妙なアイドリングでプラットフォームあたりで定位しようとしていました。水中はエンジン音でうるさいだろうなあ。。やはり試合中に必要以上にエンジンを回しているのはリスクが大きいです。そして流れと風が逆方向になっていたのでロープが斜めになってしまっていました。そうなればボトムに到達するまでの時間がかかるのは必至。そうなると耳抜きの回数も必要以上にやってしまい、ボトムまで到達出来ない事になります。無理して耳を痛めるかもしれない。。せっかく初戦でいいイメージを取り戻したところ、恐怖心を抱いてしまえばまたいい状態に戻すのに時間がかかります。これではいいダイブは到底出来ません。大会側は最終日と言う事もあってどうしても開催したい意向の様でした。試合の中日だったら中止、だと言っていました。また自分がオーガナイザーならやはり中止にしていたと思います。90m以上の選手で成功したのは結局メキシコのアレハンドロのみ。ウィル、ワリッドはアーリーターン。しかしレッドにならずよかったです。こういった自分で辞めるという判断は非常に厳しいです。成功すれば総合3位、しかしリスクが大きすぎる。シーズンの後半の事も考えて、ここは突っ込まなくてよかったと思います。当然悔しさも残りますが。。


最終日キャンセルした事で総合4位、コンスタント5位になってしまいましたが、しかたありません。ここで無理してまた遠回りするのはゴメンです。これからは運営側が続行だと判断しても、自分の判断でキャンセルする事も選択肢に入れていきたいと思います。自分の身体と心に忠実にいきたい。自分が潜りたかったら潜ります。安全を考えてダメであれば、自分の判断でキャンセルします。行けと言われても荒れていたなら誰の指示にも従いません。意気地なしだ、チキンだ、と言われようが、構いません。健全な弱気こそが長く生き残るコツなのかもしれないと思うようになりました。匹夫の勇とならないように・・・勇敢にならないのもまた勇気がいる事です。


大会の個人の結果としては

フリーイマージョン   2位 85m

コンスタントノーフィン 3位 56m(日本新)

コンスタントウィズフィン5位 90m

3種目総合4位 


となりました。


終わってみれば何とでも言えますが、ちょっとくやしいなあ。。。

初戦とはいえ、やっぱり総合でも上位に食い込みたかったなあ。。



今回は6年ぶりにノーフィンもやってみました。8年ぶりに日本新を出して、コンスタントウィズフィン、ノーフィン、フリーイマージョンの海洋三種目で日本・アジア記録を保持する事になりました。かれこれ3種目の記録は6年ぶりとなるのかな。これはやっぱりうれしいな。まだノーフィンの記録はいたってベビーな感じですが、これから立派に育てていこうと思います。また一緒に育ててくれる仲間も大募集中です。一緒に切磋琢磨し合いながら60、70、80mと進んでいければ思います。それにしてもこの種目は奥が深い。素手と素足で海そのものを味わう感覚がありますね。平泳ぎも練習しないとなあ。。



今回応援してくださった皆様、スポンサー、サポート企業の皆様、ともにトレーニングしてくれた沖縄チームの皆様、本当にどうもありがとうございました。


心より感謝申し上げます。


これからもあたたかいご声援をどうぞ宜しくお願いします。




ロアタン島より。








2013.05.27 Monday

カリビアンカップ前半終了。

 




カリビアンカップ前半戦が終了しました。初日は2007年のエジプトトリプルデプス以来久しぶりにコンスタントノーフィンにエントリーしました。申告は56m。これまでの記録を1mだけ更新する申告でまずは確実に。迎えた当日の朝、ノーフィン用の使いこなれたウエットを器材の置いてあった部屋の天井ファンで破ってしまい、、、かなり波乱含みのスタート。。それにしてもかなり強力な天井ファンなのです!急遽、新品の浮力の強いウエットに着替えました。またいつも会場までの往復に使っていた水上タクシーのドライバーがここに来て急に「3人以上揃わないと出さない」と言い出したり。あーもう。また競技会場前ビーチに水上タクシーで来た後にビーチでエントリーチェックインをするのですが、待てど暮らせどピックアップの会場ピストンボートが来ず。。。まあ大会初日なんてこんなもんです。運営側も緊張しているのでセッティングなどもミスったりする事もあり、初日はキャンセルする人も結構いますね。ラテンなホンジュラスのアミーゴ達にフリーダイビングの競技の特性や選手がいかに試技前にナーバスになるか、なーんてことは言葉で伝えてもきちんとハートに伝わるまではまだまだ時間がかかるというもの。海は最高ですが、この島の人たちとともに大会を開こうとしてくれているオーガナイザーのエステバンには本当に頭が下がる思いです。自分も2006−2010年まで沖縄で大会をオーガナイズしてきたので、彼の思いは痛い程よく分かります。何もない所から大会を立ち上げる事の大変さ。。。大会オーガナイザーは本当にそのスポーツを心から愛していないと絶対できません。時に強い覚悟を求められます。全ての責任を引き受けます。また思わぬ批判を浴びる事もあります。オーガナイザーは選手達を楽しませたい、いい海で潜らせてあげたいというただその一心でやっているだけなのです。そこを理解すれば決してオーガナイズの不備を責めることはできません。こちらはアスリートではありますが、カスタマーではない。勘違いしてはいけない。選手側にも一緒に大会を作り上げる心意気が必要です。単なる上げ膳据え膳のお客さまではないのです。どんなに運営側のミスがあっても勝負事は怒ったほうが負け。感情は大会が終わるまで爆発させてはいけない。15年競技をやってきてまだまだドジる、学びの途上ですが、それだけは言えると思います。


そんなこんなで、ノーフィンです。やはり初日ということもあり、無理せずに旧記録から1mのみの更新にしてよかったです。ローリスク、ロープレッシャーでスタートです。申告56mはクリアし、日本新を出す事が出来ました。日本新事自体は3年ぶり、ノーフィン日本新は実に8年ぶりとなります。長かったなあ。記録や内容はともかくここは1mでも1つでも新記録を作るという事が自分にとって大事な要素でした。記録に向かう気持ちや弱気な自分との向き合い方、そういったことは実戦でしか得る事が出来ないので、あまり間が開いてしまうのはよくないのです。記録や内容の充実はこれからとして、まずは一本。ホッとしました。潜る前の弱気な時、皆さんの応援が大きな心の支えとなりました。まだまだチキンです。本当にどうもありがとうございます。感謝。


翌日はレスト。しかし満月のためいつもながらよく眠れず。目が冴えて、身体がエネルギーで満たされて寝なくても良いと思える程の状態にいつもなってしまいます。心臓もどきどき。なんかわさわさしてしまいますね。


そして三日目はまたノーフィン。61mの申告。会場、運営も落ち着いて来る頃ですし、いつもの練習のつもりでいきました。しかしちょっと記録を意識し過ぎたのか、また海もやや流れていて波もありすこし荒れ気味だったためか落ち着かず。推進力の小さなノーフィン種目では小さな自然条件の重なりが大きな影響となってきます。61mのボトムまでは到達し、タグを取ってきましたが、サポートと会い、ラストの15mあたりで急に苦しさと違和感を感じてロープをたぐって戻ってきました。もちろんノーフィン種目でロープをたぐると失格ですが、大事に至る前にセルフレスキューに入りました。悔しいですが、これはもう仕方ありません。身体の声を聞きながらやらなくては。今回はノーフィンのトップ選手達にテクニックなどを教わり、自分の課題も見つかったのでまた調整してトライしてみたいと思います。この日は朝からあまり気分も乗っていませんでした。また満月の夜はやはり眠れないので、次の日は思い切って休みを入れるという勇気ある撤退というか選択をすることも今後視野に入れた方がいいかもしれませんね。


これからは、海という「大自然」に合わせるか、身体という「小自然」に合わせるか、ケースバイケースで「自然」の状態をあきらかに見極めて作戦をもっと自由に柔軟に変えてもいいのかもしれません。朝海を見て嫌なら辞めてもいい。弱気もまた大事な直感です。無事是名人といいますが、海のスポーツもまた無事に帰ってくることが最も重要な事だと改めて思います。無事であればまた何度でも挑戦出来ます。




なんだか長くなりましたが、明日からまた3日間後半戦です。

とにかくカリブの海で楽しんで潜りたいと思います。

最後まで応援宜しくお願いします。



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カリビアンカップ2013


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2013.05.08 Wednesday

ホンジュラス・カリビアンカップへ!

これまでいろいろな海の大会で潜ってきましたが、ホンジュラスは初めての海です。一体どこにあるのかな?そういえば、中学生の時に初めてギターを買って、その木の材質がたしか「ホンジュラスマホガニー」という名前だったような気がします。その時はホンジュラスが国の名前だなんて知らなかったけれど。


今回のカリビアンカップには沢山のトップ選手がエントリーしています。NZのウィリアム(ブルーホールの)、カナダのウィリアム。ベネズエラのカルロス、アメリカのロブなど、北南米エリアで活躍するワールドクラスのトップ選手達がエントリーしています。アジアからは篠宮のみです。彼らとの再会はもちろん、真剣勝負にワクワクしています。それは決して日常では得られない感覚です。


何度痛い目に遭っても、また苦しい思いをしても、やはり世界大会の雰囲気には抗えぬ魅力があり、スケジュールがアップされるとすぐにチケットを検討し、また舞い戻ってきてしまいます。つくづくよくやるよなあと思ってしまいます。競技を始めて今年で15年目。日本人でコンスタントに試合に出続けている選手の中で最古参となってきました。


この二年、思うような結果が出ていないので今年は思い切って完全オフにしようかとも思いましたが、トレーニングを開始すると、「お、まだまだいけるぞ」っという新たな感覚が湧いてきます。二年間くすぶっていたものが一掃されるような感覚で、新鮮な気持ちを取り戻しています。一年間の完全オフにしてしまうとまた力を戻すのにどれだけ時間と労力がかかるかは、これまでその経験がないため未知数です。ならば大きくは休まず、いったん足元をじっくり固めてから再び高い山に挑む方がいいのではないかと考えた次第です。一旦スピードを緩めて、寄り道して色々な経験を積み、その後にまたターゲットへ向けて加速できればと。名付けてスイングバイ作戦です!


ということで、今年は完全オフ、とまではいかないにしても、行きたい海、出たい大会でもっと自由にやりたいようにやってみようと思っています。心のままに。枠にはめる事はせず、今までと違う視点で思いっきり楽しんでみよう。これまで自分を追い込むばかりであまり好きなようにはさせてあげてなかったかもしれません。常に限界ギリギリのところで挑戦を続けていると心まで疲弊してきます。うまくいなしたり甘えさせることも時に必要だと思うのです。それを試合の場でやってみようと思っています。今シーズンはそんな思いで潜ってみたい。また開幕戦からつまずくとそのシーズン全体に響く可能性もあります。まずは一歩一歩。


ホンジュラス大会へ向けて、そしていつも一緒に練習してくれる沖縄チームの皆さん、いつも変わらぬ応援をしてくださる皆さん、そしてスポンサー、サポーター企業の皆さん、いつもありがとうございます。感謝しています。


今大会もあたたかい応援を宜しくお願いします。


これからあと二本飛んで大会の行われるロアタン島です。


それでは初戦のカリビアンカップへいってきます!


LA空港より。


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プロフィール

篠宮龍三
篠宮 龍三.
しのみや りゅうぞう
プロ・フリーダイバー

2004年 日本人初のプロ選手となる。

2005年 世界ランク1位入賞。(フリーイマージョン種目)

2005〜2007年 国際大会三年連続総合優勝(エジプト、フランス、エジプト)

2008年4月バハマにて、アジア人初の水深100mに到達。世界ランク2位入賞。(コンスタント種目)

2009年4月にはジャック・マイヨールの自己最高記録の水深105mに到達。同年12月には水深107mのアジア記録をマークし、マイヨール越えを達成。(コンスタント種目)

2010年4月にはバハマにて水深115mの現アジア記録を達成。(コンスタント種目)
同年7月は自らオーガナイザーとなり沖縄で世界選手権をアジア初開催。また日本代表キャプテンとして参加し、銀メダル獲得。

2013年5月カリビアンカップにて水深56mのコンスタントノーフィンのアジア記録更新。同年10月バリ大会にてコンスタント種目優勝。

2014年12月バハマ大会にて水深66mのコンスタントノーフィンのアジア記録更新(通算37個目のアジア記録)

2015年4月バハマ大会にて総合準優勝。アジア人男性初のメダル獲得。

国内初のプロ選手として国際大会を中心に参戦。2016年10月、18年間の競技生活に幕を閉じる。現在は沖縄でスクールや海外ツアー、大会等を運営する。

OneOceanを自身のメッセージに掲げ、海洋保護を訴えるイベントをプロデュースしている。

一般社団法人沖縄フリーダイビング協会を立ち上げ、代表理事として沖縄でのフリーダイビングの振興を行う。

本の紹介
素潜り世界一
心のスイッチ
ブルー・ゾーン