篠宮龍三.オフィシャルブログ One Ocean〜海はひとつ!

2012.11.10 Saturday

10 DAYS TO GO!



 

大会まで10日になりました。島にたくさんの選手が集まり始めています。試合前の調整期間の約半分が過ぎたことになります。早いですね。幸いここまでの調整は順調にきています。当初のプランよりもちょっといい感じに進んでいます。今日もシーズンベストを更新しました。ありがたいなあ。バハマの水は合っているみたいです。

ディープダイブは一日一本しか潜ることが出来ません。その一本がとても貴重です。減圧症のリスクがあるため一日に何本も潜ることは出来ないのです。そのため朝と潜る直前にしっかりとビジュアライゼーションを行い、その日やることやテーマをイメージしておきます。また潜って帰ったきてからもその日のダイブの修正点、良かった所をおさらいしておきます。そうすることで、一日に何本でも頭の中で潜ることが出来ます。イメージして潜ってまたイメージする。そうすることで一日に100mオーバーを3本以上も潜れてしまうわけです。

脳の中では、イメージ上の情報空間での出来事も実際に身体を動かして行った物理空間での出来事も同一の経験としてカウントされます。なのでビジュライゼーションを行うことで上達も早くなります。初めて行く深度を10回しっかりとイメージ出来ていれば、実際に行うときは11回目の出来事になります。緊張度も減ります。しかしビジュアライゼーションを行わずに1回目の出来事を行うときはどうしてもナーバスになってしまいます。過緊張によってミスる確率も高くなります。なので、事前にしっかりといいイメージを刷り込んでいくわけです。イメージする時には自分の脳波をα波の出ている状態に持っていきます。自立性訓練や呼吸法、リラクゼーションを使いながらアルファ状態を作り出してビジュアライゼーションを行うのが効果的です。もうここまでくると自分とのだまし合いというか自分で洗脳するというか。。。脳内で確りとイメージが出来ていればあとは物理空間でやるだけです。そこまでもっていきます。

このビジュアライゼーションですが、毎回練習前と後に行っています。そのせいか、ミスがぐんと減り、申告した深度のボトムプレートに到達出来ないことがほぼ無くなりました。イメージの持つ力は大きいなと思います。



経験上、人間の集中力というのは長くは続かないものだと思います。期間で言うならまあもってもひと月くらいでしょうか。そのひと月の中でも濃い集中は1週間程度で、ゾーンと呼ばれるような超集中状態は半日程度だと思います。「集中状態」は冷静に考えると、時として心身へ過大なストレスをもたらすものだと考えています。よく、「集中しなさい!」と言われたりしますが、集中ほど疲れることはないと思います。集中することはいいことだ、という思い込もがあるような気がします。集中とは臨戦態勢です。集中=ストレスと考えます。なのでできるだけ試合が始まるまではリラックスして技術の習得のみにフォーカスした方がいいのではないかと思います。具体的にはリスクが高いトレーニングを避けて、落ち着いて余裕を持ちながらの日々の反復練習がいいのではないかと。よって100m+くらいに深度を押さえておいて毎回ボトム付近での耳抜き技術を繰り返します。そこでの耳抜きができれば120m+まで鼓膜がもつ計算になります。

毎回集中して120mを越えるダイブをするのは心身に対して決していいとは思えません。一回でも失敗したら心身ともにダメージはデカイです。いちど恐怖を感じてしまったらまたいいイメージを再構築するのは時間が非常にかかります。身体はとても正直なもので、一度でもビビってしまうともうプッシュ出来なくなってしまいます。扉が固く閉まってしまいます。ですから深度を100mに押さえて、減圧症リスクを減らし、ストレスをなくして、必要最低限の技術習得のみにフォーカスします。また余裕が出てくれば戻りのスピードを緩めてダイブタイムを実際の120mダイブに近づけます。タイムを伸ばすためにフリーイマージョンで浮上する選手もいます。



①ビジュアライゼーションで何本も潜り、いいイメージを作ること。

②深度はターゲットの20mマイナスに押さえて減圧症リスク、ストレスを減らした状態で技術の反復練習する。

あすで36歳になりますが、ハーバートもこのくらいの年齢からこういったコンディショニングに切り替えてきたように思えます。2006年以来、試合期間中ずっと彼のコンディショニング方法を観察してきました。この方法に切り替えてから絶対的な世界王者として彼はまた一段と強くなったように思います。


とにかく試合で爆発するためにそれまではゆるゆるとリラックスしておくことが大事なのではないかと思っています。

またもなにやらマニアックなテーマになってしまいました。。。すみませんっ。


ご愛読感謝です!




こちらに他のトレーニングフォトもアップしてありますのでご覧ください☆

たくさんの誕生日メッセージ本当にどうもありがとうございます!
大会へ向けてとても力になります。



 

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プロフィール

篠宮龍三
篠宮 龍三.
しのみや りゅうぞう


フリーダイバー

AIDAマスターインストラクター

写真家



2004年 日本人初のプロ選手となる。

2005年 世界ランク1位入賞。(フリーイマージョン種目)

2005〜2007年 国際大会三年連続総合優勝(エジプト、フランス、エジプト)

2008年4月バハマにて、アジア人初の水深100mに到達。世界ランク2位入賞。(コンスタント種目)

2009年4月にはジャック・マイヨールの自己最高記録の水深105mに到達。同年12月には水深107mのアジア記録をマークし、マイヨール越えを達成。(コンスタント種目)

2010年4月にはバハマにて水深115mの現アジア記録を達成。(コンスタント種目)
同年7月は自らオーガナイザーとなり沖縄で世界選手権をアジア初開催。また日本代表キャプテンとして参加し、銀メダル獲得。

2013年5月カリビアンカップにて水深56mのコンスタントノーフィンのアジア記録更新。同年10月バリ大会にてコンスタント種目優勝。

2014年12月バハマ大会にて水深66mのコンスタントノーフィンのアジア記録更新(通算37個目のアジア記録)

2015年4月バハマ大会にて総合準優勝。アジア人男性初のメダル獲得。

国内初のプロ選手として国際大会を中心に参戦。2016年10月、18年間の競技生活に幕を閉じる。現在は沖縄でスクールや海外ツアー、大会等を運営する。

OneOceanを自身のメッセージに掲げ、海洋保護を訴えるイベントをプロデュースしている。

本の紹介
素潜り世界一
心のスイッチ
ブルー・ゾーン